AppPotの環境を手に入れた後、AppPotを利用するためにグループの作成、ユーザーの作成とロールの設定、アプリの登録を行う必要があります。

1. グループとユーザーの作成

どのようにグループを分けるか、どのようにロールを利用するのかを設計する必要があります。

グループは次の機能に関係します。

  • データの見える範囲
    データの参照範囲をグループに指定した場合、同じグループに所属するユーザーにのみデータを共有することができます。
    AppPotの会社の単位を超えてデータを共有することはできません。

  • アプリの利用権限
    アプリを使用可能なグループを定義することで、適切なユーザーのみがアプリを利用可能です。

  • プッシュメッセージの宛先
    AppPotの管理画面からプッシュメッセージを送信する際に、対象のアプリとグループを指定できます。

ロールは次の機能に関係します。

  • 管理画面でできることが異なります。詳しくは下記の「1.3.ユーザーの登録」を参照してください。
  • アプリ側でロールを使って処理を分けることができます。例えば、Managerロールのユーザーだけ承認機能を使わせる、と言ったことができます。

1.1. ルートユーザのログイン

AppPotには予めスーパーユーザーが用意されています。スーパーユーザーを使って、グループとユーザーを作成します。

グループを作成して、グループごとに管理ユーザーを作成することで、グループの中の作業を任せることもできます。

1.2. グループの作成

グループメニューから、グループの作成を行います。

make_group

1.3. ユーザーの登録

ユーザーのロールには次の種類があります。

  • AppPot Admin
    会社を超えてAppPot全体を操作できる管理者ユーザーです。
    会社を作成したり、会社ごとのSuper Adminユーザーを作成します。

  • Super Admin
    会社単位で、全ての操作をできる管理者ユーザーです。
    AppPot Adminユーザーから、会社単位の管理業務を任されます。

  • Admin
    管理者ユーザーです。管理者はグループ内のユーザーやアプリの登録やメンテナンスを行うことができます。
    管理者は所属するグループのみ操作を行うことができます。

  • Manager
    マネージャーユーザーです。
    管理画面にログインして、他のユーザーを参照することができます。

  • User
    一般ユーザーです。
    アプリを使用することはできますが、管理画面にログインすることはできません。

make_user

2. アプリ情報の登録と管理

2.1. アプリ情報の登録

アプリの情報を登録します。
アプリの名前、ID、バージョン、ログレベル、アプリを使用できるグループの指定は必須で行う必要があります。
アプリIDにコロン(.)以外の記号を使用することはできません。

Push通知を行いたい場合はPush通知を「はい」にして、APNS(Apple Push Nortification Service)からアプリごとに発行された証明書とそのパスワードを登録してください。
APNSへの登録方法はAppleのApplePushServiceの記述を参照して下さい。

register_app
register_app

Appキーは不正なアプリがアクセスしないように、アプリレベルでの認証を行うために使用します。

アプリ情報の登録後、アプリ開発者にアプリID、バージョン、AppキーをAppPotの接続先情報と合わせて共有してください。

アプリの配布はMDMや、AppStoreなどを使用して別途行います。

2.2. アプリのバージョンアップ

アプリを運用してく上で、アプリの仕様が変わっていきます。その時に、どのようなバージョンアップを行うか検討する必要があります。

どのようなバージョンアップがあるのでしょうか。

  • 画面に項目が増える
  • データのレイアウトが全然違う

大きくアプリの仕様が変わる場合(例えばデータベースや、Web APIのインターフェイスの構造が変わるような場合です)、一度に切り替えるビッグバン方式か、部門ごとなど徐々に行こうしていく場合があります。
ビックバン方式の場合、システムを一時的に停止させたり、移行に失敗した場合の影響が大きいです。
順次移行の場合、影響範囲を小さく行えることがメリットとしてあげられますが、逆に新しいシステムと従来のバージョンを並行稼働させる必要があるため、一般的にコストがあがります。

AppPotでは複数のバージョンのアプリを並行稼働させるために仕組みを備えています。

register_app

管理画面からバージョンごとにアプリを登録することができます。異なるバージョンのアプリは別々のデータベースの領域を使用しますので、別々のデータのレイアウトで同時に稼働することができます。

eメールを送信するための準備

AppPotはAPI経由でeメールを送信することができます。
送信方法として、次の2つをサポートしています。

  • Amazon Simple Email Service(SES)を経由した送信
  • SMTPを経由した送信

詳細はこのページを参照して下さい。